メールの返信に立ち止まる・6【症例】

前回の続き

※メールに関しては、Oさんより承諾を得て掲載しています。

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2008年7月17日(木)

題名: こんばんは(≡^∇^≡)
Oです。
娘・A子ですが、昨日の水泳の授業は特に違和感なく楽しめたようです(〃’∇’〃) 

また、夕方からのジャズダンスも振付が遅れるのを嫌がり、休憩を入れながら参加できました。ただ、ジャンピングステップ系ではまだ安定性に欠く感じでした。
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夜なのに太陽の絵文字。他にもうれしさを表す絵文字がついていて、かなり娘さんの様子が良好なのが感じ取れた。

しかし、一読して気になることがあった。

ジャズダンスである。

私は、水泳は許可した。
途中で具合が悪くなるようだったらすぐ中止するようにとも伝えた。
しかし、ジャズダンスの方は、許可してないはずだった。
それも、ジャンピングステップ系とは。
ジャンプするということは、当然着地するということだ。
そうすると、首へダイレクトに負担がかかる。
足首と首は連動しているからだ。
次回、つまりあさって、どのような状態になっているのだろうか。

水泳は途中で具合が悪くなったら中止するように伝えたので、それより激しい運動であるダンスは普通させないのではないだろうか。Oさんは、娘さんの回復に喜び、まわりが見えなくなっている可能性がある。

私は返信のメールに、ダンスは中止してください、という内容を書こうとした。が、文章を読む限りでは症状は悪化してないようだ。

実は人は不思議な生き物で、楽しいことをやっていれば、回復が早くなる例が多数ある。そういう例をたくさん診させていただいた。

しかし私は17歳のとき、腰をウェイトトレーニングによって壊し、少し良くなってこれまでの遅れを取り戻そうと無理をして本当に悪くし、5年間苦しんだ。

A子さんは鉄棒で大回転をやるぐらいなので、スポーツは得意なのだろう。ジャズダンスも、遅れをとるのが嫌なぐらい好きなのだろう。

施術する側からすれば、安静にしてもらうのが一番いい。

しかし、やりたいことをやって体調がいいようだ。

私は、やりたいことをやって悪くしたが。

やはりジャズダンスは中止するようにメールするべきではないのか。

Oさんは医療従事者なので、中止の理由を書くと、

もうダンスしてしまったのですが大丈夫でしょうか!?

と、青くなるかもしれない。

子供は母親の感情をもろに受けてしまう。これは現場にいると良くわかる。

女の子はお母さんを楽にさせようと演技をし、男の子はお母さんを困らせようと演技をする。どちらも母親をなんとかしようと無理をする。

A子さんの症状が悪化するかも知れない。

ダンスして調子がいいようだったら書かない方がいいのではないだろうか。

私は正直あさって来室される状態を気にしながらも、ジャズダンス中止の文は書かず、楽しく運動することができて良かったですね、とだけ書いてメールを送信した。

※何かの勉強会で、人は他人の話をたった3%しか聞いていない、と講師の先生が言っていました。やはり大事なことは紙に書いて渡した方がいいのかな、と思いました。

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