駆け出し時代の苦い思い出2

次の日。

目を疑うという表現がありますが、あのときの私はまさにそれでした。

きのう診させていただいたFさん(60代後半の女性)が、なんと痛そうに、体を前に倒し気味で苦痛に顔を歪めて歩くのもやっとではありませんか。

( どういうことだ!? )

当時お仕事させていた施術院は、来た順番で診させていただいていましたが、Fさんが、きのう診てくれた先生を、と受付けに申し出られて、私が再度担当しました。

お話を聞くと、あまり体が軽くなったので、家に帰って漬物を漬けた、ということでした。
重い漬物石を持って作業したら、また痛くなったというのです。

さっそく診させていただきました。

( 昨日より歪みが酷くなっている )

懸命に施術させていただきましたが、未熟なため、Fさんのお体は、いっこうに良くならず、そのうち来院されなくなりました。

私はまた池袋のジュンク堂書店へ行き、調べてみました。

人体には刺激を入れて回復するまで、当然ながら時間がかかるというのが改めてわかりました。
痛みがあった体は、バランスがとれた状態に体がなじむまで、2日ほどのタイムラグが必要だと、後から調べてわかりました。
人の体は、施術後、たとえ良くなっても2日ほど安静にしているべきなのです。
体のバランスがとれた初期の状態は、筋肉が柔らかくなっているといわれています。
逆にいえば、不安定な状態といえるでしょう。こういうときに無理をすれば、酷くなる確立が高くなるようです。

事実施術でその当日楽になって、その日のうちに無理をして前より酷い状態になる人が多いのです。

しかし、クライアント時代の私もそうでしたが、動けるようになると、また以前のように行動してしまいます。
私などは、今までの遅れを取り戻すべき、すぐにバーベルでのトレーニングを再開し再度悪化しました。これがなかなか良くならなかった原因のひとつでした。

( いっしょに喜んで、なにをやってたんだ )

この一件からです。

私は初回で楽になったと言われても、決して喜ばず、

無理をして動かないで下さい。とりあえず安静にしてください。

と、伝えるようになったのは。

それまでの私は施術後、良くなっても悪くなってもクライアントさんには何もいいませんでした。

現在は現在の状況を説明して注意点を伝えています。

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