静岡県のカリスマ整体セラピスト・鈴木暁光先生からメールが届いたのは今年の4月でした。
「今後現役を退き、後進の指導にあたる事になりました。そこで、私が着ていた仕事着をプレゼントしたいのですが、いかがですか?」
という内容のメールです。
私よりもずっと年上で大先輩なのに、なんて腰が低いのだろうと思いました。
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鈴木先生と最初にお会いしたのは、私が開業して2年目に入った時でした。
もうかれこれ6年も前のことになるんですね。
時の流れは早いです。
当時の私は、自由を満喫していました。
雇われていると、使っていい技と使ってはいけない技を決められます。
(こうすれば、この人もっと良くなるのに・・・)
と思っても、やられないのです。
開業すれば、もう規制する人はいません。
やりたい技をやれる嬉しさで、より腕を磨くため、名の通った整体セミナーに参加していました。
ある講習費15万のセミナーに参加したときのことです。
鈴木先生は目立っていて、
グレーのシャツの上に、白の長袖のカットソーを重ね着し、
オレンジのデニムに、靴はスェードの薄いブラウン。
服装の無頓着な人が多い施術家のなかで、そのファッションは際立っていました。
そのセミナー終了後、鈴木先生から、
「高久先生、ちょっといい?」
と声をかけられました。
そして、今日この後、用事はないか確認してから、
「お茶でもしようか」
と誘われました。
ソファに座ってから、話を始めました。
名刺交換をし、鈴木先生は、てっきり青山や表参道などで開業されている方だと思っていたら、
静岡県の御前崎というところでしたので、意外に思ったのを覚えています。
鈴木先生は肩のちからを抜く話し方をされます。
そして、声が太く低いです。
BGMや、隣に座っている女性たちの会話の方が、よく耳に入ってきます。
もう一度聞きなおすのは失礼に当たると思い、
私は全神経を耳に集中しました。
「高久ちゃん、もったいない」
と言われました。
そして、
「もっと自分を出したほうがいい」
とも言われました。
さらに、
「施術の技の勉強も大事だが、感性を上げることがもっと大事だよ」
とアドバイスを頂いたのでした。
大先輩から誘っていただいて、さらに無料でアドバイスまでいただいて、
実行しないわけにはいきませんでした。
1.自分を出す
2.感性を上げる
自分を出すと、合う人と合わない人がでてきます。
開業前に働いていたときから気づいていたのですが、ちょっと書くのをためらってしまいますが、あえて書きますと、こちらと相性の合わない人は回復しません。
どんな方と相性が悪いかといえば、
・乱暴な物言い、もしくはタメ口で話をする
・よくキャンセルする
・しょっちゅう遅刻をする
といったマナーの悪い人達です。
きっと日常生活で、自分の体を乱暴につかったり、いい加減な生活をしたりしているので、なかなか回復に向かわないのだろうと思います。
また、乱暴な言葉を使うと、体が硬くなります。
簡単な実験があります。
立って両手を床につけます。
今度は、「馬鹿野郎!」「死ね!」などといって、同じように両手を床につけると硬くなります。
次に、「ありがとう!」「うれしいです!」といってまた同じように両手を床につけると柔らかくなっています。
このように言葉と体は連動しているので、乱暴な言葉使いをしている人は、いくら体を整えても、すぐに戻ります。
なので、うちに来られても効果がないし雰囲気も悪くなるので、お断りしているしだいです。
言葉使いの悪い人は、体が悪いのが当たり前なのです。
乱暴な言葉遣いをしている人の晩年は、悲惨な状態の人が多いですね。
あなたのまわりで、そのような方はいませんか?
こればっかりは、ご自身で気づいていただく以外に、解決の道はないように思います。
また、マナーの悪い人は、技をかけようとすると、自分の体に刺激が入らないように、ブロックしています。
たぶん無意識にやられているのだと思います。
(お前のこと嫌いだから、治ってやるもんか)
という体の声が聞こえるようです。
以前、施術院で働いていたとき、
『開業したらマナーの悪い人だけは絶対に診ない』
と決めていました。
嫌いな人と同じ時間を過ごしたくないですから。
それに技をかけるとき、変に力をいれられるので、やっても効果がでないし、トラブルを起こすのも上記の3タイプの人たちです。
逆に、当たり前の話ですが、マナーの良い人は人柄の良い方が多いです。
感性を上げろというアドバイスは、人柄の良い人間になりなさい、ということかもしれないと思いました。
引き寄せの法則で、私の人柄が高くなれば、マナーの良い人が増える確率が高くなります。
人柄の良い方は、相性もいいですし、施術をしていても楽しいです。
そこで私は、
1.丁寧な言葉遣いをする
2.おだやかにリラックスする
ということを意識して実行するようにしました。
なかなか人柄は良くならなくて、時間がかかりますが、
時間はあっという間です。
人柄を良くすることに関しては、モーニングページという方法が一番効果があったように思います。
開業当初、素晴らしいアドバイスをいただいて、鈴木先生には感謝しています。
そのおかげで、現在も好きな仕事をして生活できているように思います。
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二日後に、仕事着が届きました。
中身は丁寧に梱包されていて、ほのかに心地よいアロマの香りがします。
(やはり)
私は心のなかでちょっと笑ってしまいました。
鈴木先生の仕事着は、
なんとアロハシャツでした。
medein hawai とタグに書かれています。
ハワイ好きな先生らしいです。
さっそく、午後イチの仕事で着てみました。
最初のクライアントさんが、
「きゃー全然雰囲気ちがうーーー」
と口を手で押さえながら大ウケです。
ついでに写真を撮っていただきました。
白衣と比べれば、確かに違いますものね(笑)
最初、ふざけたイメージになり、あまり良い印象にならないのではと思いました。
私自身、体を診ていただくときは、チャラチャラした人に診てほしくないですから。
さあ、その後の評判ですが、
「先生、似合いますね」
「硬苦しくないイメージになりましたね」
とか、
「病院でもお子さんが泣くので、白衣を着用しない病院もあるんですよ」
と通われている看護師さんからなどからの声もあり、予想外に評判が良くて驚きました。
気を良くした私は、調子に乗って、もう二着オーダーしました。
そう、オーダーしているとき、6年前の喫茶店での話のなかで、
「高久ちゃん、仕事はリラックスしてやるものだから」
と言われたのを思い出しました。
今でもニュー仕事着をはおると、鈴木先生の「もっと肩のちからを抜いて仕事をしようよ」という声が聞こえてくるような気がしています。
我慢するだけ回復が遅くなります。迷わず今、お電話ください。
TEL: 03-5387-6739
(非通知番号の方は番号の先頭に186をつけておかけください)
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