どういう姿勢がよいのか、いつも考えていて、改良しています。
その最先端をクライアントさんにお伝えしています。
整体を本格的に勉強する前に、私は田舎で空手と演劇を趣味で行っていました。
当時、ターザンという月刊誌に、伊藤昇先生の胴体力というのがよく特集されていました。
体をうまくつかえば、動きやすくなるし、運動のパフォーマンスが上がる、ということで、よく雑誌を見ながら独学でやっていました。
「人間の動きは、丸くなる・反る、伸ばす・縮める、捻りの3つしかない。なので、それらの動きを良くすればいい」
というわかりやすいコンセプトで、ターザンを何度も読んで自分の体で試しました。正直わからないことが多く、上京したときは、早く伊藤先生にお目にかかりたいと思っていました。
そして、伊藤先生の著書、
スーパーボディを読む―ジョーダン、ウッズ、玉三郎の「胴体力」
伊藤 昇
↓現在改訂版が出版されているようです。
ジョーダン、ウッズ、玉三郎の「胴体力」 スーパーボディを読む 改訂版 伊藤 昇 ; |
を参考に、人の体の理解を深めました。
整体の技を深めるには、自分自身体の動きに精通していなければならいと思うのと、楽に動ける体になるとすごいだろうなという期待感から読んで試していたのです。
さて、当時伊藤先生は目黒で飛龍会という胴体力のセミナーを開催されてました。
開催日が水曜日の夕方で、当時働いていて施術院の休みと同じだったので、参加することにしました。
当時はプロボクサーや総合格闘技の選手、整体師、役者、ダンサー、ヨガインストラクターなど多種多様なメンバーが集まっていましたね。
そこで、伊藤先生が格闘技の選手に蹴りを指導していました。
私も空手とキックボクシングをかじっていたので、回し蹴りを空いたスペースでやっていると、伊藤先生が、
「高久さん、回し蹴りとは、こう蹴るんですよ」
と言いながら、蹴りを放ちました。
その速いこと。
プロ格闘技の試合を生で観戦していた私ですが、こんなに速い蹴りをみたことは、現在でもありません。
普通の蹴りが、1、2、3のリズムで放つとすれば、伊藤先生は、1ですべて終ってしまうのです。
とても50代の動きとは思えなかった。
胴体力を極めれば、このようにも速くなるのかと期待に胸をふくらませました。
さて、当時の私は格闘技はしなくなっていましたので、蹴りの速さよりも、必然的に良い姿勢、良い動きとはなにか、に焦点が当たりました。
そこで、ある日姿勢を自分なりに模索して動かしていると伊藤先生が、
「Nさん、高久さんの姿勢を直してあげて」
といいました。
指導員のNさんに正してもらうと、体の反りがなくなって、猫背になっている感じなのです。
「これが良い姿勢ですか?」
そうです、とのこと。
どうしてこの姿勢がいいのか、自分なりに調べていきました。