9月14日に、第99代の総理大臣に、菅義偉さんが就任された。
※写真は自民党ホームページよりお借りしました。
実は、菅総理と私の実家は同じ秋田県湯沢市です。
私の実家は市内ですが、菅総理の実家は秋の宮という市内から車で約40分〜1時間かかるところにあります。
秋の宮という地域は、山と川、田んぼと畑と温泉しかない山あいの集落です。
今だに病院もコンビニもありません。
住んでいる方にはいささか失礼ですが、よくあのようなところから、総理大臣が出たものだと信じられない思いがします。
休日には秋田県内外から車が多数来て、秋の宮の道路が渋滞になるとのこと。
写真のように、路肩に車を停めて、皆さんどこに行くかというと、菅総理の実家に向かうのだそうです。
そして、菅総理の実家をバックに記念撮影をするとのこと。
県内外から人が訪れるため渋滞になっているのですね。
また、地元では、菅総理をモチーフとしたお菓子が多数出品されています。
そのなかのひとつ、『たたき揚げ』とうカリントウは、近くの『道の駅おがち 小町の郷』で販売しているそうですが、100個置いたのが、30分で完売してしまうとか。
生産が追いつかず、製造元の稲庭うどん販売株式会社では工場をフル稼働しても10日待ちとのこと。
※写真提供・稲庭うどん販売株式会社
地元では大変なフィーバーが続いています。
それにしても、まったくのゼロから総理大臣になるまで、大変な道のりだったと思います。
とくに東北出身者は騙されやすく、夜の繁華街で働いている女性は東北出身者が多いそうです。
これは、農業と関係あるのかもしれません。
農業は、助け合っての共同作業ですので、他人を信じないとやっていかれません。
家に鍵をかけずに出かけるほど周りの人を信用しています。
政治の世界は、ほとんど権力闘争だと思われますので、トップまで昇りつめたのは凄いとしか言いようがありません。
秋田県湯沢市は、陸の孤島とか、東北のチベットと揶揄されています。
今だに交通が不便なのに、菅総理が高校生の頃は除雪設備がままならず、雪で覆われ、バスも通れなくなります。冬になり雪が積もると、家の二階から出入りしていました。
なので、高校の近くに下宿していたものと思われます。
雪が降らない季節は、菅総理の家から近くの駅まで、歩いて1時間もかかります。
地元では、その不便さが身に染みて、それが、なんとか世の中を変えよう、という政治家になる原動力になったとのでは、と話している人が多いです。
菅総理がこれまでのことを語った動画を拝見しました。
そのなかで、「高校卒業して東京に行けば何かいいことがあると思ったのですが、いいことがなんにも無かったですね」とおっしゃっています。
私は高校を出て、すぐ地元に就職しましたが、酷い腰痛だったということもありましたが、やはりいいことは何もありませんでした。
一番衝撃的だったのは、高卒はいくら努力しても大卒の上にはいけない、という現実でした。
能力は関係ないんですね。
大卒の配属先は管理部門で、高卒は現場です。
仕事のできない大卒の指示を受けて、現場が混乱することが良くありました。
その都度やりなおしや残業。
給料も定年まで大卒より低い。
2ヶ月ぐらいして私は、やってられないな、という気持ちになりました。
一生大卒の下働きをしなければならないのがわかり、もうやる気がなくなったのです。
軌道修正をする必要を感じました。
そこで学費を貯めるため日野自動車に季節労働者として働きに出て、国が認める医療専門学校に3年入りました。
たぶん菅総理も、高卒で板橋のダンボール工場で住み込みで働いているときに同じようなことを思ったのでは、と感じました。
高卒で働く現状に違和感を感じて、大学に入りなおしたのではないかと思うのです。
話は菅総理が高卒で東京に就職したときの戻ります。
休日は中卒で秋田から上京して働いている友人たちと会って話をしたとのこと。
好きでやる仕事だったら工夫や改良するアイディアが浮かびますが、家庭の事情で、ただ生活のために働いているとしたら、早く休日になればいいなと考えるので、充実した人生からは程遠いでしょう。
当時の中卒は、朝から晩まで、ほとんど奴隷みたいな扱いをうけていたらしいので、生々しい話を聞く都度に、なんとか世の中を良くしようと強く思ったのかもしれません。
菅総理は、私の従兄弟と高校が同窓で、どんな人だったかと聞くと目立たない人だった、ということでした。
ちなみに高校のアルバムを見ると柔道部に入っていたようです。
大学は空手部で、武道がお好きなのかもしれません。
目立たなく印象に残らない人物が、秋田から遠い縁もゆかりもなかった横浜市の市会議員に立候補するなど、凡人では思いもつかない行動力です。うちに秘める思いが強い方なのかもしれません。
総理大臣就任での演説で、
「秋田の農家の長男に生まれた私の中には、一貫して、地方を大切にしたい、日本の全ての地方を元気にしたい、こうした気持ちが脈々と流れております。」
という言葉が私の心に残っています。
菅総理は庶民の気持ちがわかる方だと思われますので、ぜひ地方と大都市の発展を、国民目線での政策で実現していただきたいと思っています。