整体施術開始・3【症例】

前回の続き

2008年7月12日

私は、A子さん(8歳)を呼んだ。
不安そうで、泣きそうな顔をしている。
ソファから立ち上がる時、右足に力をいれて立った。 そして、左の肩に力をいれてバランスをとっている。歩く時は、左足から歩き出した。 A子さんは普段の生活で、右足に重心をかけ、左肩に力をいれてバランスをとっている体の歪みのようである。

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心地よい緊張感を感じながら、私は椅子に座ってもらい、顔を上にあげるように伝えた。
「いたい」
目だけが上を向いている。 左手の中指と人差し指がしびれるともいう。 指先の神経は首から出ているので、当然といえよう。
まずは立ったままで、軸感覚の調整をおこなった。 これは一回で重心が安定した。 一度で安定する場合、治りが早い場合が多い。
今度は仰向けに寝てもらった。 首の骨を2番から7番までソフトに触る。全体的に硬いが、とくに2番、3番、4番、5番、6番が硬くなっている。 これでは上に向くことはできないだろう。相当な重症である。
「あれ?A子悲鳴をあげませんね。病院の検査では声をあげてましたが」
と、母親のOさんがいった。
強く触って調べる人もいるが、私はあくまでも柔らかく触る。強く触ると、クライアントが緊張し、わからなくなる場合があるからだ。次に、手をバンザイして両手の長さをみる。 左手が短い。

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今度はうつぶせになっていただき、両足の曲がり具合をみる。

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右の足が曲がりにくい。 やはり重心を右にかけるタイプに間違いないようだ。

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